「ブレンデッド・ラーニング」の始まり

ブレンデッドラーニング

ここ数年、「ブレンデッド・ラーニング」という学習スタイルを中高の教育の場でも聞く機会が多くなった…。最初に、このスタイルを聞いたときは、実現可能は10年程度先のことのように考えていたが、最近の社会情勢を受けて、急速に進んでいく予感がしている。「ブレンデッド・ラーニング」の概要は、学校でしかできない対面の学びは登校して行い、Webでもできるeラーニング的な学びはオンラインで場所を選ばず行う…というものである。急速に学校現場にICTが普及したことにより注目され、現在では理想的な学び方の一つである…とも言われている。すでに、海外の学校や先進的な大学では取り入れているので、将来的には一般的な学習スタイルになるのかもしれない。

そのような時勢を受け、本格的な「ブレンデッド・ラーニング」とは言えないまでも、本校(神田女学園中学校高等学校)でも、昨年の休校期間(本校では自宅学習期間)中に、授業のオンライン(オンデマンド)化を行い、単なる課題の配信や授業の放映だけでなく、Webを活用した双方向の学びや対応を強化させてきた。そして、今年に入り再び自宅学習の機運が高まる中で、「登校してできる学び」と「自宅でもできる学び」を分け、個別最適化の学習スタイルを提供している。もちろん、登校して学ぶことをベースにしているが、登校時には思考力や行動力を高めるような授業を行い、自宅学習期間には知識集約型の学び(理解や反復)を提供している。中高の入試期間や外出を控える社会情勢ということも重なったが、次世代の学びに向けて大きな挑戦の機会となった。ちなみに、このような学習スタイルにあわせてWeb上のコンテンツを用いると、今まで授業内で行ってきたことの30%程度は軽減できる。

また、登校して学習する機会でも、自宅での学習を希望している生徒には、授業をWeb配信し参加できる仕組みも作った。社会不安の高まりで登校を控えたい生徒への配慮でもあるが、「登校してできる学び」+「自宅でもできる学び」だけでなく、「登校して学ぶスタイル」or「自宅で学ぶスタイル」のブレンドもできつつある。単にWebを活用するだけでなく、生徒の学び方に合わせて学習機会が提供できるため、「学習スタイルの個別最適化」のために、Webの利点を活用しているステージに入ることができている。正式な「ブレンデッド・ラーニング」ではないだろうが、次世代に求められる「学習スタイルの個別最適化」を進めることができつつある…。

週4回程度の登校で、対面での授業や学校生活を充実させ、週2回程度の自宅学習で、Web課題に取り組んだり、探究学習のためにフィールドワークへ出かけたり…。そんな次世代の「ガッコウ」生活が始まるかもしれない…。

 

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