近年の中学入試は、大学入試改革への期待感や不安感を反映して、いわゆる附属校の人気が高い。背景には、都内大学の入学定員の厳格化があり、制度変化への不透明感から、早い段階でGMARCHや有名大学の附属校を目指す受験生が多いのは事実だ。実際に、首都圏の大学附属校は大学のネームバリューにかかわらず、軒並み高倍率を示している。
受験生の多くは、不透明感が増している大学入試改革で、6年後に苦労しないように…と制度面の優位性で附属校を選んでいるようだが、教育現場から見ると、それ以上に附属校で中学から6年間を学べることは、興味のある分野や学問に真剣に向き合うことができ、部活動など学校生活の充実、また高大接続などの優位性を生かして、大学施設の利用や著名な講師の授業を受けられたり、先輩である大学生との交流などを行うことができたり…と、本物の学びの環境が整っていることの方が、大きな意味を持っている。それゆえ、入試制度の面や学問の環境面からも、良い選択肢である。加えて、圧倒的多数派である共学志向を加味すれば、現在の人気トレンドは納得できるものである。
しかし、中学受験者の多くは、附属校を選んではいない。前述のような利点が得られないとするなら、なぜ附属校以外を積極的に選択するのであろうか?それは、今までの中学入試におけるトレンドの変化や、これからのトレンドを予測すると見えてくることがある…。
②に続く
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