マルチ・イマージョン授業の本格的な展開①

本校(神田女学園)では、「英語を学ぶ」環境が多岐にわたっている。通常の英語の授業では、「学力としての英語力」を、オーラルの授業では「コミュニケーションとしての英語力」を、もちろん検定対策も行っているし、ネイティブの担任がクラスルームイングリッシュで、日常的に英語に触れる機会を設けている。K-SALCプログラムという本校独自の「言語運用能力」を高めるシステムも整えている。しかし、「英語を学ぶ」環境ができていても、「エイゴで伝える」環境になっているのか…といえばそうでもない。「エイゴで意見交換できる」環境を目指すとすれば、決して十分とは言えない…。

多くの学校では、「英語に強い」といえば、学力向上や検定対策、なかには「留学プログラムがある」ということを指す場合もある。もちろん、英語に強い環境には変わりないが、本当の「エイゴ力」、本校が目指す「エイゴで伝え、意見交換をし、相互理解ができる」レベルを目指すとすれば、本校でも既存のスタイルを超える必要があろう。

そこで、今年度より、今までアドバンストグループに行っていたAll Englishの「教科の授業もエイゴで学ぶ」ことを全校生徒に広げることにした。すべての教科を「英語で学ぶ」のが望ましいのかもしれないが、大学入試への基礎学力や日本社会で生活していくことを考えれば、母語と英語での学びにバランスを取ることも大切であろう。「英語で学ぶ」授業として、英語やコミュニケーションの授業はもちろんだが、今年度は「美術」と「社会」から始め、徐々に広げていく準備をしている。それでも、英語とオーラルとクラス活動も含めると、総授業数の約30%になる。普通の私学の中でも、多い方ではあると思うが、今後は、その割合を「50%以上」にしていくことも目指している。本校には、ネイティブとバイリンガルの先生が、全教職員の約半数おり、新規採用の段階から来るべき時に備えて、「英語でも教科の授業ができる」ようにお願いしているので、段階的に開始することは、いつでも可能である。

アドバンストグループの生徒に対して行っていた「英語で学び、伝え、意見交換をして、相互理解ができる」All Englishの授業を、全生徒へ提供するということも大きな革新であるが、実は本校が目指しているのは「多言語によるイマージョン授業」である。それは、どのようなスタイルであるのか…?次回で、紹介したい。

 

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