「WebMix授業」幕開けの予感

本校(神田女学園中学校高等学校)では、2学期当初より、Web授業を展開している。社会不安の高まりを受けて、特に若年層への罹患の拡大懸念に配慮しての対応である。今回は、夏休み中の準備期間もあり、また先生方だけでなく、生徒たちも慣れていたので、非常にスムーズに、かつレベルの高い授業を行うことができている。

しかも、前回の改善点をいかし、自宅で学習が難しいご家庭や進路指導等で登校が必要な生徒には、登校して授業を受けることができるように対応した。以前、述べさせていただいたように「ガッコウでしかできないこと」は学校で行い、「学校でもできること」は学校以外の環境で行うという「WebMix授業」のトライアルに近いスタイルかもしれない。

ジブンの学びの環境に応じて、ガッコウで行うことは登校して学び、学校でもできることは場所を選ばないで学ぶ…。このような学び方は、すでに諸外国では始まっているし、近いうちに国内の全日制の学校でも始まることであろう。

今回は、その実践例のいくつかを紹介したい。いずれも本校の先生方の取り組みである。

 

Case1:PCとiPadの両方でmeetを使うことで、同時に作業できることが増えた。

PC  → 生徒の様子を把握・コメント記入・確認・動作確認など
iPad → 授業資料などを画面共有で映す・電子資料に書き込みをしながら画面で映す・ドキュメントを共有しながら話し合う・ホワイトボードで意見を共有する

授業では、資料を提示しながらノートなどの書き取りの様子を確認し、声掛けが出来ること、クラス経営では、個人面談で模試の結果や進路資料を一緒に確認しながら、生徒の様子を見ることが出来るので非常に効果的。

 

Case2:Classroomの課題でルーブリックを表示して採点することができる機能を活用。

本校のルーブリック評価の仕組みとは、多少異なる部分はありますが、課題の採点として活用できる部分は多い。毎回全員を採点しなければいけないので、対面で行う時よりは時間配分に配慮することが必要。

 

Case3:ブレイクアウトルームで出席確認を同時に行う。

ブレイクアウトルームで、高3世界史「太平洋戦争をどうやったら回避できたか」・高2地理「農業の国際化のメリットとデメリットについて」など、司会を立て、ディスカッションすることができた。しかし、あくまでWeb授業の特性を生かして、導入部分などで使う方のが効果的。

Case4:スライドの共有・動画(生徒とのやり取りがない授業のポイントになる説明を10~15分で作成)・Formやドキュメントでの課題提出はWeb授業ならではのメリット。

JamboardやMentimeter、Comment Screenでの作業も視野に入れて改善を行うば、次世代のWebMix授業に近づくと考えている。

 

Web対応の差で、今年度は私学中高への希望者が増加傾向にあると聞いている。ICTの活用だけでなく、情報リテラシー教育や様々なデバイスやソフトを活用してのスキルが求められる時代に入ってきたと感じられる機会であった。

 

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