「オンライン授業」への対応 ④

長い自宅学習期間が終了し、多くの学校では通常の登校が再開された。この3か月間で、「オンライン」への対応ができた学校だけでなく、結局何もできなかった学校も多かったと聞く。しかし、「オンライン授業」といっても「オンデマンド」で終わってしまっている学校の対応などを見ていると、ICT機材の準備やインフラ環境だけでなく、「どのように活用しているのか?」が問われるフェーズに入っているのかもしれない。

そして、本校の「オンライン授業フェーズ3」では、ほとんどの授業を「LIVE授業」とした。授業を展開するだけでなく、生徒との会話や質問の受け答えなど、通常の対面式授業と同じレベル並みに展開することができた。もちろん、本職で「オンライン授業」をしている通信制や先進的な大学には及ばないが、中高生を対象とするオンラインの授業環境では、一定の水準は超えられたように感じている。生徒や保護者からも、フェーズ3での取り組みには、高いご支持をいただき、「通学しなくても大丈夫…」との感想も聞かれ、複雑な気持ちになった。

しかも、フェーズ2から始めたお昼の時間を用いての「オンラインランチ会」や「オンライン部活動」まで継続して開催し、生徒間のつながりを深めることができた。4月・5月は、新入生にとって学校生活や友人作りに貴重な時期である。この時期を逃さず、まるで登校しているような生徒間のつながりを作ることができたのは、非常に大きな意味を持っている。他の学校では、このレベルの対応までは、なかなかできないのではないだろうか。「一人でいても、独りにさせない」というコンセプトから生まれた本校の教員たちの熱い想いが具体化した対応であった。

中でも今回の自宅学習期間で、最も成果と次世代の可能性を感じたのは、本校の三室(図書室・保健室・カウンセラー室)が企画し対応した「オンラインでの図書貸し出し」や「学習相談」「オンラインチャット」ではなかろうか。通常の学校生活では、当たり前の事ではあるが、長い自宅学習期間中の生徒の不安や焦燥感は想像する以上のものであったであろう。それを丁寧にケアすることができたことは、私学あるいは女子教育校ならではの良さである。

「第二派の到来に備える」「新しい学び方の到来」などといわれる今後の「オンライン」での対応…。単なる課題の配信や動画の配信、いわゆる「オンデマンド」では十分とは言えないだろう。「生徒のために、どのように対応するのか?」が求められるようになってくるはずである。それを考えて実行できたことは、本校と教員、在校生たちの財産になった。また「革新的女子教育校」として、様々な事に挑戦してきた神田女学園の今後を示す一つの指針になったようにも思われる。ICT環境を準備するだけでなく、「生徒のためにどのように使うのか」が実践できたことは、長期休校期間がなければ、できなかったことかもしれない。

これまでご紹介させていただた本校の取り組みは、HP上で日々更新してきたので、ご興味がある方は、改めてご覧いただきたい。今後は、この経験値を「どのような形で生徒へ還元できるのか?」を考えるフェーズに入ったと思う。さらに、「生徒のために」、改善を加えていきたい。ちなみに、この期間の本校のHPは、在校生の約5倍のアクセスがあった…。たぶん、業界の方にも注目いただいたのだろう。

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